「建築業界セミナー」
講師:雄鹿 広喜先生(株式会社 総合資格)
環境デザイン科が就職を目指す、建築業界について学びました。
少子高齢化が進む日本。これは建築業界が人手不足に陥っていることを意味します。正確に言うと、資格を持った若い人材が不足している状況です。資格とは建築士や施工管理技士などを指します。比較的資格取得が容易だった昔に資格を取った世代が続々と定年退職を迎えています。一方、現代は資格取得のハードルが高くなった上に、若者の人口は減少しています。
建築の仕事は、有資格者が多いほど仕事が増えることや、現場に有資格者がいなければ仕事を遂行できないなど、資格の有無が売上を左右する場面が多々あるそうです。
今回の講話では、なぜ資格が重視されるのか、就職活動において何を見られるのか。それを理解するきっかけを得ました。
また、職種別仕事内容の紹介、仕事の一日の流れ、求人票の見方、ゼネコンや山形県内の建築系企業の紹介もあり、多数の企業研究や訪問で得られる情報量と同等の学びを得られた、充実の講座になりました。
「株式会社 小松写真印刷様の見学」
講師:佐藤 泉先生(常務取締役、営業統括部長)
酒田市に本社を構える小松写真印刷様を見学しました。(プライバシーへの配慮から写真掲載ができません)
東北で5位の売上を誇り、東北最大数のデザイナーを抱え、充実の設備を持つ小松写真印刷様。デザインが全てという高い意識、積極的に企画提案する姿勢、ニーズを読みそれに応える実行力が光る企業です。
会社概要、業界の現状、求める人材、変化するニーズ、印刷紙とインクなどについてお話いただいた後、印刷工場を見学しました。
背丈以上の大きな印刷機。高速で流れる印刷物。印刷精度を確認するスタッフの方々。印刷物を運ぶ機械。巨大なロール紙。全てが圧倒的でした。CMYKの4色でフルカラーが作られることは知っていましたが、実際に各色のインクがローラーで定着されフルカラーになっていく様を見て、それが本当なのだと感激しました。
デザイン室、撮影スタジオに案内いただいた後、最後にグラフィック、Webデザイナーとの質疑応答です。二人は当校卒業生です。
デザイナーの仕事量、時間やコストを意識し制作すること、発想のヒント、感性を磨き、仲間と切磋琢磨しあうことの大切さ、お客様以上に知識を身につけるため日々勉強していることなど、学校で課題とどう向き合うべきかを考えさせられる講話でした。
営業に関する話も伺いました。佐藤先生はどんな相手とも会話の糸口を掴み、ニーズを探ってきたとのことですが、その高いコミュニケーション力は趣味から培ったそうです。趣味を多く持ち、興味を持ったことは浅くてもいいのでやってみる。それが仕事に活きると笑顔で教えていただきました。
ここでは紹介しきれない程の学びを得た、濃密な一日でした。
〜三日目終了〜