「文字もデザイン」
講師:相澤 幸先生(商業書道家)
ラベルやパッケージデザインでは、商品名が筆文字で表現されることが多くあります。この講座ではデザインに活かす書をテーマに、デザイン例を見ながら筆を使って表現する練習をしました。
先生は当校を卒業後、パッケージデザインの仕事をしていました。その仕事での経験談、デザインの制作意図、筆文字をデザインに活かすコツなど、デザインで役立つ話をぎっしりしていただきました。そしてなんといっても堂々たる筆文字の数々に、ただただ圧倒されました。
次に書の見本を見ながら、それに習って筆を動かしてみました。力を抜き、手首を柔らかくしてグルグルと渦巻きを書きます。調子を掴んできたら自由に文字を書いてみます。文字を書くときに、割り当てられたスペースにどう文字を配置するかを考えながら書くとバランスがとれるそうです。
先生と一緒に書いてみたり、先生に名前を書いていただいたり。書道とは違って二度書きや修正もOKなので気張らずに親しめました。
デザイン表現の幅が広がった講座になりました。
「月山和紙でぼんぼりづくり(candleholder)」
講師:せいの まゆみ先生(月山和紙あかりアーティスト)
月山和紙を使ってぼんぼり作りを体験しました。
インテリアとしての「あかり」には、ホッとするあたたかさがあります。和紙で作られたあかりであればなおさらでしょう。カッターやボンドを使って和紙をちぎったり、重ねたり、丸めたり、穴をあけ、光との相性を考えながらキャンドルを作っていきました。
デザインが完成したら、ガラスの容器に巻いて光り方を確かめます。火にかざすとこれまで見ていた和紙の色が生き生きと輝き、なんともいえない感動を呼び起こします。
暗闇を照らす小さなあかりと和紙でできた絵の数々。和紙という素材の面白さ、それをどういったシーンで活かせるか。空間デザインやものづくりのヒントが得られた講座でした。
「起業体験講座 〜アイデアソンで新事業を創り出す〜」
講師:角田 賢明先生(Startup Weekend山形)
起業。デザインとは無関係のように思えますが、そんなことはありません。デザインは商業と密接な関わりがあります。デザインは、商品の売上を左右します。起業というテーマを通して、デザインを仕事にするためにどのような着眼点を持つべきかを学びました。
「スタートアップウィークエンド山形」とは、起業の力で山形から世界を変えてくコミュニティです。ファシリテーターの角田先生とともに、起業アイデアを考え発表し、優勝者チームを決めるという起業体験をしました。
はじめに少数のグループに分かれ、自己紹介(強み・特徴・趣味・好きなこと)をします。次に、角田先生がいくつかの発想方法を紹介してくださいました。これらをグループワークで体験した後、最後にこの発想法でビジネスモデルを考えます。
各グループは短時間でアイデアをひねります。顧客価値、収益源、ユニークさ、将来性を考えて提案するため、みんな必死です。考えたアイデアを模造紙にまとめ、いよいよ発表です。収穫後の空いた田んぼを貸し出す事業、絶滅危惧種だけをあつめた動物園、ゲーム図書館、山を利用した本格的サバイバルゲーム事業、デリバリーコーヒー事業(優勝チーム案)が提案されました。活発な意見交換が結束力を高め、達成感を得られたようです。
頭と体をフルに使った、活気と創造の意欲に満ちた講座でした。
「似顔絵の世界」
講師:がんじー 先生(似顔絵作家、がんじースタジオ代表)
似顔絵作家のがんじー先生をお招きし、似顔絵を描きました。
はじめに先生が学生1名の似顔絵を描いてくださいました。似顔絵は「鼻」が重要なパーツだそう。筆や色が入るたびに歓声が上がります。モデルは早く絵が見たくてウズウズ。あっという間に出来上がった絵を見た学生は、優しいタッチの似顔絵を見てとっても嬉しそうでした。
次はがんじー先生をモデルに似顔絵を描いてみます。描いた後はみんなの作品を見て回ります。モデルは同じなのに表現の仕方が違うのが面白いです。
次は友人同士で描いてみました。特徴をとらえ、着色していきます。描き終わった絵はモデルにプレゼント。似ているけど、書き手の個性もでる。似顔絵にはそんな不思議な魅力があり、描いてもらえるととっても嬉しいんです!
はじける笑顔で教室が満たされた講座でした。
〜終〜