☆2016年9月2日(金)の特別講座
・木の鎖を彫る
・金山町を歩く 〜街並みづくり100年運動の町〜
・パステルで想像の絵本の表紙を描く
・似顔絵の世界
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「木の鎖を彫る」
講師:町田 至先生(株式会社アトリエ欅代表、木彫作家)






この講座は至ってシンプル。イチョウまたはクルミの木を鎖の形に彫ります。ほとんどが、初心者が彫りやすいイチョウを選びました。木の流れに沿って彫刻刀を動かすのがポイント。しかし彫ってみなければその流れは掴めません。最初に先生が手本を示し、アドバイスを受けながら、黙々と彫りました。
木の息づかいを感じながら無心に彫り続ける人、木と対話しながら彫る方向をゆっくり定める人、彫るという作業に懐かしさを感じた人、形を想像しながら彫る人。触感からさまざまな思いが芽生え、木の個性に命を感じました。なんだか教室が森のように感じた、心地よい集中力に包まれた講座でした。
「金山町を歩く 〜街並みづくり100年運動の町〜」










街並みに定評があり、景観保護に力を入れている金山町の魅力と取り組みを知る講座です。金山杉、「美しく古びる」を目指した白壁を用いた金山型住宅、錦鯉を放流する石造りの大堰(農業用水路)などがあり、複数の町並みコンクールで受賞実績がある町です。
最初に向かったのは一福や。ここで名物料理イザベラ・バード御前を頂きました。金山自慢の鶏肉と季節食材を使った彩り豊かな御前で金山町の魅力を感じた後は、街並み案内人(ガイド)と一緒に町を散策しました。木や白壁で統一された好ましい街並み。町民が協力し合って建物の色をそろえ、老朽化した塀などの修繕は土地所有者の負担で行っているそうです。
最後に樹齢約300年の大杉が立ち並ぶ「大美輪の大杉(金山杉)」を見学。江戸時代に植えられた木がそのまま残っている素晴らしい場所です。自然と人が共生する町を目にし、住まうこと、暮らし方の意識が変わった講座でした。
「パステルで想像の絵本の表紙を描く」
講師:亀岡 亜希子先生(絵本作家)








独学でパステルを学び、絵本作家になった亀岡先生。絵本に関する様々な知識とパステルの技法についてお話いただいたあと、架空の絵本の表紙を描いてみました。パステルはやり直しがきかないので着色に勇気が出ない人がいるのですが、色のなじませ方や濃淡の付け方を分かりやすく教えていただいたのでスムーズに描けました。
完成後はみんなの作品を鑑賞しながら、それぞれの絵本のストーリーを発表しました。一枚の絵とあらすじを見聞きし、どんな物語が始まるのか、結末はどうなるのか、どんどん想像が膨らみます。柔らかいパステルが作り上げる絵本の世界に触れ、優しい気持ちになれた講座でした。
「似顔絵の世界」
講師:がんじー先生
(がんじースタジオ株式会社代表、似顔絵作家)






人の内面や、顔の特徴を捉えて描くことを心がけているという先生。その先生に、実際に似顔絵を描いていただきました。着色まで含めておよそ20分で完成。は、早い…!顔の形、距離などをしっかり見て描いているので、当然ですが似ています。
プロの技を見た後は、早速実践してみました。最初にがんじー先生の絵を描いた後、クラスメートを描きました。相手に関心を持って描くので、親睦が深まります。書き終わった後は、モデルに似顔絵が手渡されました。書き手によってモデルの雰囲気が異なるのがとっても面白い!終始笑顔と笑い声に包まれた講座でした。
〜夏期特別講座 完〜