大好評のうちに終了した卒業進級制作展。触って遊べる作品が多く、幅広い年代の方々に楽しんでいただきました。また、作品のレベルが高いとたくさんの方々に評価いただきました。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました!今回の卒展で入賞した作品をご紹介します。
(※以下ビジュアルデザイン科→VD科、環境デザイン科→ED科と表記)
■学校長賞(ダブル受賞)/自由制作「今」
■講師会賞 笠原 千聖(2年VD科・山形学院高卒)
「今を生きる」をテーマに、人のいろいろな感情や表情に着目し、人が普段忘れがちな大切な一瞬を絵に表現しました。ところどころに糸やひもなどを使って作品同士をつなぎ、一つの流れや繋がりを表現しました。
■学校長賞/自由設計「Planter Block」
樋口 一貴(2年ED科・山本学園高卒)
この建物は集合住宅と田園を合体させることで、生活の中に米作りを取り入れたものです。
都会で米づくりをする意味について様々な観点から要点をまとめ仕上げました。
■最優秀賞/自由制作「1988-2008 私の20年間」
佐藤 実菜(2年VD科・山形工業高卒)
成人、卒業という人生において特別な時期であるこの年に、「自分が感じた20年間を形にしてみよう」と思い、この作品を制作しました。自分の主観を大事にしながら、家族、友達、思い出の品、その頃好きだったものなどを配置しています。
■最優秀賞/自由設計「図書園 〜にぎやかな図書館〜」
安孫子 智幸(2年ED科・寒河江高卒)
この『図書園』は、【食う・寝る・遊ぶ】という3つのコンセプトを柱として設計しています。外観のモチーフは「イモ虫」です。この施設を訪れた人々が、本と親しくなり、読書を通じて人とのコミュニケーションを深め、社会に大きく羽ばたいていってほしいという願いを込めています。
■優秀賞/自由制作「ピクポン 〜ピクトグラム × ニッポン〜」
乙坂 敦(2年VD科・庄内総合高卒)
47都道府県をピクトグラムで表しました。題材は主に特産品や名所などになっていて、それを合体させたユニークなピクトグラムになっています。また、パズルも制作し見ても触っても楽しめる作品となっています。
■優秀賞/自由設計「Wonderful World」
小松 真也(2年ED科・寒河江工業高卒)
現在、地球では環境問題が深刻化しています。しかし私達人間はこの問題に対しあまりにも関心が少なすぎます。この施設では遊びながら学び、考えるをテーマに関心のある人もない人も一緒になって形に表していけるような施設になっています。
■準優秀賞/自由制作「昭和の子供たち」
小野 明日香(2年VD科・羽黒高卒)
「昭和」近いようでもう過ぎ去っていった過去の時代です。私は平成元年生まれなので、その時代に生きていないしわかりません。そんな私の知らない世界、でもそんなに遠くなかった昔に興味を持ち、写真を元に絵を手描きで描きました。素朴で温かい雰囲気を感じたので、それを表現したく手描きで鉛筆や水彩を使って描きました。ノスタルジックな雰囲気を感じ取ってもらえたらうれしいです。
■準優秀賞/スペースデザイン「地球温暖化抑制に貢献する住宅」
2年ED科全員
地球温暖化を抑制するために何が出来るかを考察してみた。温暖化抑制に貢献するものであるならば分野は問わず、「省エネ」「CO2の削減」「リサイクルの活用」など考えられ得るアイデアを活用し、現在住んでいる住宅の自己敷地内に「地球温暖化抑制に貢献する住宅」をテーマに掲げ温暖化抑制住宅を提案したものが本作品である。
■佳作/自由制作「circle records」
高橋 和実(2年VD科・天童高卒)
私は音楽に励まされることがしばしばあり、特にMr.Childrenの楽曲には元気をもらうことが多いです。そこでMr.ChildrenのCDジャケットデザインをテーマに選びました。音楽には私たちの心を円のように穏やかにしてくれる、不思議な力があると思います。そのことから作品のイメージを円(circle)とし、制作しました。
■佳作/自由設計「Fioria」
山口 祐介(2年ED科・山本学園高卒)
山形はいろんな方面から映画と関わりがあるところです。そんな山形から世界共通の文化である映画に触れてもらうための美術館を計画しました。この美術館は映像、映画の歴史や発展などを映像で展示する美術館です。
■佳作/CI計画「味どころ たか松」
白田 健一(2年ED科・山形学院高卒)
たか松さんは飲食するだけでなく、人とのコミュニケーションをする場でもあります。地元の人が気軽に飲み食いできる店。初めてのお客様でも身近で親しみのある店。そんなことをイメージさせるCIを制作しました。
■佳作/絵本「虹の嫁」
笠原 千聖(2年VD科・山形学院高卒)
昔から語り継がれる新潟県の民話の「虹の嫁」を題材に絵本を制作しました。主に黒の線だけで表現し、ポイントとなる部分で色を使い「シンプルかつ鮮やか」をテーマに仕上げました。この話の暖かさを、絵本を通して見る人に伝える事ができたら良いなと思います。
■努力賞/自由制作「VICTORIAN -ヴィクトリアン-」
三浦 康子(2年VD科・山形学院高卒)
化粧品を眺めたり集めたりメイクするのが大好きで、「こんな化粧品があったらいいのに」と思うようになり制作しました。全体的なコンセプトは1800年代のヴィクトリア朝時代のイギリスです。その時代の美しさや華やかさの裏にあるドロドロしたどこか血なまぐさいような独特の雰囲気がある時代を化粧品で表現しました。
■努力賞/自由制作「さがしもの どこだろう?」
飯野 美穂(2年VD科・山本学園高卒)
私が自由制作に選んだものは「仕掛け絵本」です。コンセプトはタイトルの一部に使われている「探し物」、そして「子供心と現実」です。物は「子供心」の象徴として実際のモデルを若干デフォルメし、生き物は現実の象徴としてリアルに近づけ意図的なギャップをもたせています。
■努力賞/スペースデザイン「a whirlpool house」※準優秀賞と同じ作品
樋口 一貴(2年ED科・山本学園高卒)
a whirlpool house ・・・日本語で渦巻く家という意味です。
温水や冷水を使い分け室内をグルグル回すことで、快適な空間を生み出します。省エネ、化石燃料の削減で地球温暖化抑制に携わるエコハウスです。
■1年優秀賞/企業ポスター「この一本に生きる」
齋藤 奈緒(1年VD科・宮城塩竈女子高卒)
このポスターを制作する際に、職人さんから沢山お話を聞かせていただき、その職人さんの思いや、積み重ねてきた歴史が見る側に伝わるようにという願いをこめて制作しました。写真を全面に使い、無駄がないように、なるべくシンプルに仕上げるように工夫しました。
■1年優秀賞/建築設計「コミュニケーション」
阿部 拓朗(1年ED科・寒河江工業高卒)
この住宅は、地域と家族のコミュニケーションが取りやすいように設計してあります。路地側に開口部やデッキを設けることによって、路地を行き交う人が気軽に立ち寄ることが出来ると思います。プライバシーを守るために、内部空間と外部空間の間に守交間を設けてあります。
■1年優秀賞/商業施設概論「桜花道」
鈴木 茜(1年ED科・山本学園高卒)
商店街をつくるということで、どんなお店をつくるかどんな名前にするのかとても悩みました。また、桜の木を何回も書き直してやっと納得いく商店街になりました。お店の外装も1件1件特徴あるお店になっています。
ご来場いただいた皆様には、例年にも増して高い評価や応援をたくさんいただきました。本当にありがとうございました!
いただいたアンケートやご意見の中から……
- 年々中身が濃くなっていっている(24歳 男性)
- とてもすごい作品がいっぱいあった(25歳 女性)
- 作者の個性があり、まじめに一生懸命創作している姿勢が伝わってきてとても良かった(54歳 女性)
- すばらしい。たくさんの人に見てほしい(64歳 女性)
- 一人一人のレベルがとても高い。ひとつひとつ細かく丁寧につくられていて、二年間の努力が伝わってきた。作品を見て、温かい気持ちになれた(27歳 女性)
- 学生らしい自由な発想と予想以上の技術の高さに驚いた(女性)
- 地域密着した作品が良かった(25歳 男性)
- 山形のすばらしさを表現してくれてうれしい(35歳 女性)
- どの作品も街で実際に見かけるような感じもするし、一つ一つが際立っていて尊敬します。見ていて楽しかったです(17歳 女性)
- 完成度が高い!(21歳 男性)
- アイデアだけではなく、見栄えや表現の技量の高さを感じた(38歳 男性)
- 全体的にレベルが高いと感じられました。自由な発想、何者にも縛られない表現、いいですね! 自分も身を引き締められた想いでした(29歳 男性)
- 2年間の勉学で作品をこんなに上手に仕上げるのには驚いた(70歳 男性)
- 私は仕事で建築図面を引いているが、学生でここまで図面を引ければ立派なものだ。現場でも通用する(男性)
- どれも学生さんの作品とは思えないほどの作品でした(49歳 女性)
- 年々良くなってレベルが向上してきている!(61歳 女性)
- 1年生でこれだけのものをつくれるのはすごい。来年度の卒業制作が楽しみだ(31歳 男性)
- 身の回りのたくさんの商品が、こちらの学校のデザインとは知らず、びっくりしました。これからも山形のあらゆる場面で活躍してくださいね。期待しています。がんばってください(女性)