一泊研修旅行2019「点と点を線で結ぶ旅」

2019年 5月 17日

研修日:2019年5月9日、10日
行き先:東京、栃木

【1日目】
東京都美術館クリムト展 ウィーンと日本 1900
・東京自由散策
帝国ホテル東京 宿泊

【2日目】
春花園BONSAI美術館
大谷資料館

旅行手配と添乗:八千代観光

朝8:00、学校を出発!

バスで東京を目指します。

緑輝く東北を車窓から眺めつつ、何度かSAに寄り、スナックやソフトクリームを堪能。天気が良かったので気持ちがいいです。

SA「鬼平江戸処」で昼食。ここには江戸時代から続く老舗や江戸の味を守り続ける名店が連なっていて、様々な和食グルメを楽しめます。

人気商品「お好み鯛焼き」。周りはサクッと香ばしく、中はフワッとキャベツとベーコンのうまみが広がる。

14:00頃、東京・上野公園に到着。外国人や修学旅行生で賑わう園内を通って東京都美術館に向かいます。

日本では過去最大級のクリムト展。まず初めに言いたいことは、本物を実際に目にすることの大切さです。インターネットや本とは色が全く違います。本物が放つ豊かな色彩は、会いに行かなければ目にできません。

クリムトの絵画はほぼ女性画でした。柔らかいタッチ、華やかな色彩、栄華を連想させる多用された金に目を奪われる一方、どこか終末を思わせる儚さ、そして愛も感じられる。その揺らぎに魅了されます。

鑑賞後は東京を自由散策。展示会へ行ったり、商業施設を見てまわったり思い思いに過ごしました。私たちは東京で仕事をしている卒業生とごはんを食べ、ホテルに戻りました。

ヘトヘトの私たちを癒してくれるのは日本を代表するホテル「帝国ホテル東京」。何がすごいのか、一言で言うと、不自由、不便、不快さが全くないことです。

帝国ホテルのロビー。目にするもの全てが上質で安定感があります。フロア内にある夜のラウンジでは外国人ピアニストによる演奏があります。ホテルスタッフの挨拶と笑顔も心地よい空間を作っています。

就寝、起床し、朝食です。バイキングと和食を選べますがバイキング派が多かったようです。好きな料理を自由に選べる幸せを朝から噛み締めます。シェフが目の前で焼き上げたとろけるオムレツも人気でした。

ホテルを後にしバスで走ること約40分。目的地に到着しました。入口にはためく多国旗が外国人も気負わず入館できる雰囲気を作っています。こういった心遣いは異国で心細い思いをする外国人には嬉しいことでしょう。

2日目最初の研修先は「春花園BONSAI美術館」。来館者は外国人が多いようです。癒しのアートとしてBONSAIは世界的にブームであり、決して安くはない盆栽を外国人が好んで買っていくそうです。

はじめに集合写真をパチリ。実はこの中に1億円の盆栽も混じっています。樹齢100年以上の木も多数並んでいます。それらには存在感があるのに威圧感がなく、まるで賢人のようです。

この美術館は盆栽界において数々の賞を獲得し、国内外で活躍する小林國雄氏が私財を投じて建てたものです。そのお弟子さん(職人)にガイドいただきました。

数奇屋建築の屋敷にある床の間。これは自然を表している。左に置かれた石は「山」。盆栽はその山の頂にそびえる松。右の掛け軸と置き物は風の音や鳥の鳴き声などを想像させるものとして、鍛え抜かれた構成力の元、配置されていました。

盆栽を下から見上げると、まるで大木の下にいるかのようです。盆栽を見る位置と人の視線の高さを意識し、設置する高さや鉢の長さ、大きさにも気を払うとのこと。全体のバランスを崩さないよう、繊細かつ緊張感のある美意識で空間が作られています。

盆栽は生涯向き合える創作。自身の成長に合わせて形を変化させることは珍しくない。館長も、1億の値がついた盆栽にハサミを入れたという。現状に満足せず新しいことに挑戦し続ける館長の生き様を表すために。

職人には美意識と感性が必要で、それらは日本画などを観て身につけているそうです。それを貪欲に追求する情熱が盆栽にみなぎる生命力の源なのでしょう。それにつられて私たちも元気になれました。

最後の研修場所は栃木県にある「大谷資料館」。ここは大谷石の地下採掘場跡です。広さは2万平方メートル、深さは30mにもおよびます。周りにそびえる岩山も大谷石の採掘場です。

入館してすぐに素晴らしい地下空間が広がります。ここでは多数の映画、ドラマ、PVなどが撮影されています。ちなみに5月の大型連休は1日1,000人が来場したとか。

ガイドさんに館内を案内いただきました。この日の外気は26度でしたが、館内は7度です。ちなみに館内の最高気温は14度、最低は2度だそうです。

大谷資料館は空間演出に長けていました。アート作品に青い照明を当てたり、水が溜まった空間を様々な色の光が舞う演出などもありました。

昔は手掘りで採掘していました。慎重に何度もツルハシを振るい、石を背負って外に運ぶ。これを日に何度も繰り返した結果、この空間ができました。

壁面に浮かぶ横線、縦線は人間が採掘してきた跡なんです。ここが古代遺跡のような雰囲気なのは、人の手で作られた空間だからなのかもしれません。

手掘り時代に使われた道具などが資料館に展示されています。石を運ぶ人々の写真もありました。重そう……

大谷石にはあたたかさがあり、見ていて落ち着きます。実は旧帝国ホテルにも使用されていました。

帰路につく私たち。黄昏時をバスが走ります。

到着。自由行動と団体行動のバランスがとれた研修でした。

良いものを生み出そうとするとき、適した素材を選ぶこと、技能を磨くことはもちろんですが、そこに作り手の思いを込めなければ感動が生まれないことを他分野のプロフェッショナルに学びました。

点と点を線にするため、今後も様々なものに触れて感性を磨き続けたいと強く思えた研修旅行でした。